◆色素遺伝子について◆
犬の毛色は遺伝形質の一つですから、親の
持っている色素遺伝子パターンをどう受け継ぐかによって、子供に出てくる毛色と、その出現割合が決まります。
フラットコートは数種類の色素遺伝子を持っていますが、毛色に対する影響が強いのは[B] と[E] です。
色素遺伝子[B]とは黒い毛色を発現する遺伝子、色素遺伝子[b]は[B]と対立してレバーを発現する遺伝子。
色素遺伝子[E]とは濃い色を発現する遺伝子、色素遺伝子[e]は[E]と対立して濃い色を抑制する遺伝子です。
[B]と[E]はそれぞれ[b]と[e]に対して優性ですので[B]と[E]をもっていると[b]と[e]は抑制され、表には出てきません。
したがってBBEE、BBEe、BbEE、BbEeのパターンのフラットコートは黒い毛色で黒い鼻。
bbEE、bbEeでは毛色がレバーで鼻もレバー。
BBee、Bbeeでは毛色がイエローで黒い鼻。
bbeeの場合は毛色がイエローでレバー色の鼻となります。
レバーフラットの鼻の色が[E] を持つのになぜレバーかというと、bbであることによって薄められるからです。
レバーコートの犬は鼻の色だけでなく眼の色も薄くなります。
(スタンダードでレバーコートを許容すればイエローアイも容認することになります。薄い色の鼻は dudoley nose と呼ばれています。)
表1は親の遺伝子の組み合わせにより出る子供の毛色と鼻の色を示しました。
◆ 表1 ◆
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